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マンションで困る鳩対策!効果的な撃退方法と予防策とは?
マンションで困る鳩対策!効果的な撃退方法と予防策とは?
マンションやアパートに住んでいると、ベランダや屋上に鳩が集まり、フン害や騒音に悩まされることがあります。特に賃貸物件を所有するオーナーにとっては、入居者の満足度や物件の価値を維持するために、鳩対策は避けて通れない課題です。本記事では、被害の程度を把握し、それに応じた効果的な鳩の撃退方法と長期的な予防策について詳しく解説します。

1. 被害の程度
マンションやアパートなどの賃貸物件では、鳩の被害が深刻な問題となることがあります。放置すると建物の価値が下がり、管理コストの増加や入居者の退去につながる可能性もあります。ここでは、鳩による代表的な被害について詳しく解説します。
(1)フン害による汚損
鳩のフンは酸性が強く、外壁やベランダ、駐車場の車両などを汚します。特に、フンが建物の外壁やベランダの床に蓄積すると、美観が損なわれるだけでなく、長期間放置することで塗装の劣化やコンクリートの腐食を引き起こす可能性があります。結果として、大規模な修繕工事が必要になり、物件の管理コストが増加する恐れがあります。
また、賃貸物件では、ベランダが汚れることで入居者の不満が募り、契約更新を避ける原因にもなります。フンの清掃が頻繁に必要となれば、管理会社やオーナーにとっても負担が増えるため、早急な対策が求められます。
(2)鳴き声による騒音被害
鳩の鳴き声は、特に朝方や夕方に集中し、入居者の生活環境に影響を与えることがあります。鳩は「クルックー」という独特な鳴き声を繰り返し発し、これが長時間続くとストレスの原因となります。
特に、テレワークの普及により、自宅で仕事をする入居者が増えている中、騒音問題はクレームにつながる可能性が高まっています。鳩の鳴き声が原因で入居者が退去を決意するケースもあり、物件の稼働率低下につながるリスクも考えられます。
(3)健康被害
鳩のフンや羽毛には、病原菌や寄生虫が含まれていることがあり、アレルギー反応や感染症を引き起こすリスクがあります。特に、鳩のフンには病原菌が含まれている可能性があり、免疫力の低い高齢者や小さな子どもがいる家庭では注意が必要です。
また、フンが乾燥すると微細な粉塵となり、風に乗って空気中に拡散することで、呼吸器系の健康リスクも高まります。こうした衛生環境の悪化は、入居者の快適な生活を妨げるだけでなく、賃貸物件の評判にも影響を与える可能性があります。
(4)繁殖による被害拡大
鳩は繁殖力が強く、一度住みつくと短期間で数が増え、被害が深刻化します。特に、ベランダや屋上、エアコンの室外機の裏などは鳩にとって絶好の営巣場所となるため、対策を怠るとあっという間に巣を作られてしまいます。
一度巣ができると、同じ場所に繰り返し戻ってくる習性があるため、鳩の数が増えるだけでなく、継続的な被害を招くことになります。また、ひなが孵化すると親鳩が頻繁に出入りするため、フンの量が増え、鳴き声による騒音も悪化します。
放置すればするほど対策が難しくなるため、早い段階で適切な対策を講じることが重要です。特に、物件オーナーや管理会社は、鳩が住みつく前に防鳥ネットの設置やベランダのこまめな清掃を行うことで、被害を未然に防ぐことができます。
2. 被害に合わせた対策
被害の程度に応じて、適切な対策を講じることが重要です。早期の対応が、物件の資産価値を維持し、入居者満足度の向上につながります。
(1)軽度の被害(初期段階)
この段階では、鳩が頻繁に訪れるものの、まだ定着していない場合の対策が有効です。
- 鳩がとまる場所を減らす:ベランダや屋上の手すりにとまりづらい素材を設置する、物理的に障害物を置くなどして、鳩が留まりにくい環境を作ります。
- 視覚的・音による対策を試す:光るテープや風で動くオブジェを設置すると、鳩が警戒することがあります。ただし、効果には個体差があり、長期間続かない可能性もあります。
(2)中程度の被害(継続的な侵入)
鳩が頻繁に訪れ、ベランダや屋上に滞在するようになった場合には、以下の対策が効果的です。
- 防鳥ネットやスパイクの設置:ベランダや手すりに防鳥ネットを張ることで、鳩の侵入を物理的に防ぎます。スパイク(剣山)を設置することで、鳩がとまりにくくなります。
- 忌避剤の使用:鳩が嫌がる成分を含んだ忌避剤をスプレーすることで、寄りつきにくくする効果が期待されます。
(3)重度の被害(巣作り・繁殖)
鳩が巣を作り始めたり、すでに繁殖している場合は、より積極的な対応が求められます。
- 巣を撤去し、巣作りできない環境を整備:巣を発見したら早急に撤去し、同じ場所に再び作らせないよう、ネットやバリアを設置します。
- 専門業者に依頼する:状況が深刻化している場合は、専門業者に相談し、効果的な駆除対策を施すことが賃貸物件の管理上、最も確実な解決策となります。
3. 効果的な撃退方法
マンションに住んでいると、鳩のフン害や騒音、衛生問題に悩まされることがあります。鳩は一度住みつくと執着する習性があるため、早めの対策が重要です。ここでは、マンションに来る鳩を効果的に撃退する方法を紹介します。
(1)物理的な障害物の設置
鳩を寄せ付けないために、まずは侵入を防ぐ物理的な対策を行いましょう。

・防鳥ネットの設置
ベランダや屋上に防鳥ネットを設置すると、鳩の侵入を完全に防ぐことができます。ネットは目立たないタイプもあり、景観を損なうことなく設置可能です。特に鳩の飛来が頻繁な場所には効果的です。設置の際は、隙間ができないようしっかり固定することが重要です。
・剣山(スパイク)の設置
手すりや室外機の上など、鳩がとまりやすい場所には剣山(スパイク)を設置しましょう。鳩がとまりにくくなるため、継続的な被害を防ぐことができます。特に、柔軟性のあるタイプの剣山は、風や衝撃に強く長期間の使用に向いています。
・侵入防止カバーの活用
エアコンの室外機周辺や建物の隙間は、鳩が巣を作る格好の場所となります。専用のカバーや金網を設置し、鳩が入り込めないようにすることで、営巣を防ぐことができます。特に春先は鳩の繁殖期にあたるため、この時期に対策を強化することが効果的です。
(2)化学的な対策
物理的な対策と合わせて、鳩が嫌がる成分を活用するのも有効です。
・忌避剤の使用
市販の防鳩スプレーやジェルを使用し、鳩がとまりやすい場所に塗布すると、鳩が嫌がって寄り付きにくくなります。特に天然成分を含んだタイプは、安全性が高く、長期間効果が持続します。
・粘着性のある対策材の活用
手すりやベランダの縁に、粘着性のある対策材を塗布することで、鳩がとまりにくくなります。鳩は足元が安定しない環境を嫌うため、物理的な障害と組み合わせることで、より高い効果が期待できます。
・定期的な清掃と消毒
鳩のフンがある場所は、新たな鳩を引き寄せる原因になります。フンを定期的に除去し、消毒を行うことで、鳩が寄り付きにくい環境を作ることができます。消毒には、市販の除菌スプレーやアルコールを活用すると効果的です。
4. 鳩の侵入を防ぐ予防策
害を防ぐためには、鳩が寄り付かない環境を作ることが大切です。以下のような予防策を実施することで、鳩の被害を未然に防ぐことができます。
(1)環境整備
・鳩がとまりやすい場所をなくす
手すりや室外機の上にスパイクやワイヤーを設置し、平坦な部分には斜めのカバーを付けることで、鳩がとまりにくくなります。また、被害がない場合でも事前に防鳥ネットを設置すると効果的です。
・匂いを活用する
ハッカ油やトウガラシ成分を含むスプレーを使うことで、鳩が寄り付きにくい環境を作れます。ただし、雨で流れやすいため、こまめに再塗布することが必要です。
(2) 住民の意識改革
・鳩に餌を与えない
鳩に餌を与えると習慣的に集まるようになります。マンション全体で「餌を与えないルール」を決め、掲示板などで周知すると効果的です。
・ゴミの管理を徹底する
生ごみや食品の残りカスが外に放置されると、鳩が寄りつく原因になります。密閉したゴミ箱を使用し、ゴミ捨てルールを守ることで鳩のエサ場をなくしましょう。
(3)定期的な点検と早期対応
・巣作りの兆候を見逃さない
ベランダや屋上に枝や羽根が増えてきたら、鳩が巣を作る前兆です。すぐに掃除をし、巣作りを阻止しましょう。
・定期的な清掃を行う
糞や巣の放置は、鳩が「安心できる場所」と認識する原因になります。定期的に清掃を行い、鳩が寄り付かない環境を維持しましょう。
5. まとめ
マンションの鳩対策には、被害の程度に応じた適切な方法を選ぶことが重要です。
・軽度の被害には視覚・音の対策
・中程度の被害には物理的な対策
・重度の被害には専門業者の介入
長期的な予防策を講じ、鳩が住みつかない環境を整えることが最も効果的です。賃貸物件のオーナーとしては、物件の価値を維持し、住人の満足度を高めるためにも、早めの鳩対策を実施することが重要です。ぜひ、本記事で紹介した方法を参考にして、効果的な鳩対策を行ってください。
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